1月15日に東京で行われた〝難聴と認知症・うつ病”に関する国際シンポジウム聴講してきました。WHOなどの専門家らの5つの基調講演と、国会議員・厚労省も参加したパネルディスカッションが行われました。
難聴が認知症やうつ病の原因となるだけでなく、様々な問題を内包していること。明るい長寿社会を築くために健康寿命を延ばすためにすべき事などを勉強することができました。
その中の一部を簡単にご紹介します。

 増え続ける認知症

2025年には700万人が認知症になると言われています。65歳以上の5人に1人に可能性があるのです。
認知症は記憶障害だけを指しません。錯覚・徘徊・妄想・睡眠障害・暴力/暴言・陰鬱など様々な症状につながります。また、認知症になってしまうと、その治療は難しくなります。
ですので、認知症になる前や軽度認知症の間に予防することが大切になります。認知症の予防には教育・レジャー・社会活動・職業・栄養・身体/社会活動などが大切だそうですが、難聴はその多くを阻害する要因にもなってしまうのです。
 

 難聴は認知症・うつ病の原因になる

WHO(世界保健機構)は、難聴が最も頻度の高い障がいであるとし、その予防と啓蒙が大切であるとしています。
難聴になると脳の容積が収縮することが分かっています。そして、25dBの難聴が約7歳分の経年変化に該当するそうです。
そして、難聴が認知症とうつ病の原因になることが様々な研究から明らかになってきました。
また、中度難聴以上の方は2つ以上のことを処理する能力が低下するそうです。例えば聞き取りに関係のない事柄でも同時処理が難しくなるので、車の運転には等に注意する必要があるようです。
 

 老いを寿ぐということ

「90歳・百歳と生きてこられた方々を寿ぐ(ことほぐ)気持ちを失いたくない」という皇后様のお言葉があったそうです。年齢を重ねることを皆で祝えるというのは素晴らしいですね。
確かに、記憶や処理速度は年齢と共に衰えます。ですが、知識・言動・洞察・判断・内省力などの過去の経験が土台になる能力のピークは70代後半にあるそうです。
そんな高齢者を寿ぐことができる明るい長寿社会にするために、健康寿命を延ばすためにできることをしていきましょう。
 

 補聴器にできること 

最初に、補聴器を装用しても認知症は治りません。予防効果があるかも現時点では不明です。
うつ病に対しては有効である事は認められるようです。
 
補聴器はコミュニケーションの改善を通して生活の質を改善をする道具です。
聴覚は言語、思考、情動につながっており、補聴器を使うことは社会参加と自立を促すことは疑いようがありません。
子供は30dB。大人でも40dBの聴力低下が確認できたら補聴器の装用が必要な目安となります。
 
残念ながら日本は先進国の中で最も補聴器の普及が遅れています。補聴器に対する様々な誤解や偏見もありますし、販売環境、政策、医療も多くの問題を抱えているからです。
そんな中でも私たち補聴器販売店ができることはたくさんあります。皆様の協力に支えながら、より良い聞こえが提供できるよう全力を出していこうと決意を新たにできたシンポジウムでした。
 
  岐阜店 K