80歳代になると難聴を自覚する人が増えてきます。
ですが、聴こえに一番大切なのは軽度難聴の時期。
言葉を明瞭に聞くには早めの対処が必要です。

東京都が実施した社会福祉基礎調査(→Link)の高齢者の生活実態。
その調査で自分は「ふつうに聞こえる」と回答した方の比率を表したグラフです。


このグラフから普通には「聞こえない」と回答した方は70代の方で1割未満。
80代に入ると約3割と急増
します。
では、「ふつうに聞こえる」と回答した方が聴力的に問題がないかと言えば、他の各種統計から判断するとそんなことはなさそうです。
一般的に聴力低下は非常にゆっくりとしたペースで進行します。自分でも気付かない程度の速度で徐々に聞き難くなっているので、以前の聴こえとどれくらい変化しているのかが分からないのです。
視力であれば単純に「距離」で自覚することも可能でしょうが、聴力は客観的に判断する材料が少ないので余計に難聴に気付きにくいのかもしれません。
テレビの音量の大きさでも、時間帯や番組内容によって聴力が正常でも音量を変えなければいけないので判断の基準としては難しいようです。

では、聴力がどうであれ本人が不便を感じなければ良いのでしょうか
答えは「ダメ」な場合が多いようです。本人が自覚するほどの難聴になっていると、思ったよりも進行している場合があるのです。
「音が聞こえない」だけなら補聴器で音を大きくさえすれば元通りになるはず。ですが、問題は難聴が進むと「言葉が言葉として聞こえなくなってしまう」ことがあるのです。
つまり、十分に大きな声で話されても内容が明瞭に分からないという状態です。
音を聞いていない期間が長かった人ほど明瞭性が失われている事が多いようです。
「大きな声で言ってもらえば分かる」とほとんどの方が言われます。ですが、実際に言葉を聞き取る明瞭性を測定してみると意外と聞き分けられない言葉がある事に皆さん驚かれます
残念ながら一度明瞭性を失うと元の状態に戻すのは困難です。
補聴器を装用するなどして、しっかりと聴能訓練をしないと言葉の内容が判断しづらくなるかもしれません。

補聴器が必要かどうかの判断は様々な要素からなされます。
もちろん聴力だけで必要かどうかを決めることはできません。
ですが、言葉の明瞭性が著しく衰えてくると補聴器の装用自体も大変困難になってきます。
この言葉の明瞭度は耳鼻科や補聴器専門店でチェックすることができます。
聴こえに不安のない方もこの言葉の明瞭性だけは知っておくと安心ではないでしょうか。
  岐阜店