劇団四季の歴史三部作の一つ。

ミュージカル李香蘭を観てきました。 (→Link)

単純な反戦をテーマとした舞台とは一線を画すストーリーで、戦争の意味を改めて考え直させるミュージカルです。

第二次世界大戦当時、中国と日本の間で時代に翻弄されながら生きた歌姫・李香蘭のストーリー。
開戦前から戦後までを日中両国の視点から語ることで、よりリアルな時代な流れを見せてくれます。
その時代の中国「人」と日本「人」の心の動きから語る戦争は、歴史教科書とは異なる側面を気付かせる内容です。

戦争=悪でしょう。
しかし、当時の日本が悪であったのか。または、日本自体が時代に翻弄された避けられない戦いであったのか。各国当事者の心の動きを感じるごとに、その結論を出すことは難しく感じてきます。
歴史的に評価すれば、泥沼に落ちないための選択肢は他にもたくさんありました。
ですが、現在においてもそれぞれの選択に対する推察があまりにも一方的で、何が正解であったのかの解答は出ていないように感じます。
特に戦争問題は当事国同士のみの視点で考えることは不可能です。
日本の歴史教育の場でも様々な意見はありますが、世界各国の歴史家が同時に語り合う作業がまだ欠けているように思えます。「結論を出すのではなく」その時代における各国の現実が評価しきれていない・・・・

そんな所が現在の「テロとの戦い」に対する判断の迷いにもつながっているのでしょうか。
重いテーマではありますが、李香蘭の素晴らしい歌声と分かり易いストーリー構成で舞台に引き込まれました。
名古屋での李香蘭は終了しましたが、まだ歴史三部作の残る二作品があります。機会があればぜひご覧になってみてください。

 岐阜店