「どのくらい耳が遠くなったら補聴器が必要か?」
よく聞かれる質問の一つです。

簡単に答えるなら、「どの程度会話が必要かで異なります」。
極論をすれば、誰とも会話をしないで一人テレビを見るだけなら、相当な難聴でも補聴器は必要ないでしょう。
テレビの音を大きくするかイヤホンを使えばいいだけですので。
逆に、会議や会合などで大切な話をする必要がある方は、ごく軽度の難聴でも補聴器を必要とします。

静かな場所で少人数での会話なら困らない程度の難聴の方だと、補聴器の必要性を感じない方も多いと思います。
ですが、軽度の難聴でも補聴器があると便利な場合はたくさんあります

例えば以下のような場面だとどうでしょうか。

・ 周囲が騒がしい場所での会話
 例えば喫茶店などの飲食店へ行って、グループで会話をする場合。
 周りの雑音が大きくい上に、同時に何人もが話したりするので聞き難くなります。

・ 病院での会話
 残念ながら難聴に配慮のない話し方をされるお医者様もまだ多くみえます。
 周りが騒がしい上に、ボソボソ下を向いて話されては難聴でなくとも聞き難い事も。
 受付での呼び出しが分からないという訴えも頻繁にあります。

・ 会話相手の声が細い
 誰もがゆっくり、はっきりとした話し方をする訳ではありません。
 声質が合わなかったり、不明瞭な話し方をされると聞き取りは困難になります。
 病気などで声が出しにくくなった方との会話も同様です。

・ 若い人との会話
 若い方の多くは早口ですし、話の中に耳慣れない言葉が多く含まれる場合もあります。
 特に家族の中だと顔も見ずに話すことで余計に分かり難くなります。

他にも、広い場所での講演や映画、演劇など、「もう少し」聴きたい場面はあるのではないでしょうか。

平均聴力

このグラフは年代別の平均的な聴力図です。 (参照:聴力検査法・パナソニック)

グラフが下に来るほど聴力が悪くなっているという意味です。

図から分かるように、年齢の影響で聞こえが悪くなると、
一般的に高音域から聞き難くなってきます

その一方で低音域は80歳平均でもほぼ正常に聞こえているようです。
音質によって聞こる、聞こえないに大きな違いがあるわけですね。

高音域が聞き難くなると、子音の聞き分けが困難になります
その結果、「橋と菓子」「父と石」「西と寿司と岸と利子」など聞き間違えが増えてきます。
しかも、会話が少なくなると聞き間違いはより多くなる傾向にあるようです
単純な聞き間違いと笑って済ませられれば良いのですが、ボケたのかと勘違いされても損です。

補聴器を使って音のある世界に戻るにも、軽度難聴の方が簡単です。
気を張って会話をしてもストレスの原因になりかねません。
やはり比較的軽度の難聴の間に補聴器を装用して、
十分に会話を楽しむのが得策と言えるのではないでしょうか。