耳が遠くなると「声は聞こえる」けど「内容が分からない」という事が増えます。
 テレビの音を大きくしても、「声は大きくなる」けど「内容が分からない」。
 補聴器の音量を上げても「ガーガーする」だけで「内容が分からない」。

聞こえないなら音を大きくすればいい・・・
そんな簡単には解決しない事情が耳にはあります。

つまり、「音の聞こえやすさ」と「言葉のわかりやすさ」は別物だからです。
軽度の難聴でも言葉がはっきり聞こえない方もみえますし、高度の難聴でも音さえ大きくすれば明瞭に理解できる方もいらっしゃいます。

耳の検査でも「音の聞こえ」と「言葉の分かりやすさ」と別に調べます。
聴こえの明瞭性は語音明瞭度と呼ばれる指標で表されます。
つまり、語音明瞭度=言葉の内容がどの程度はっきり聞き取れるかです。

補聴器を上手に使う方法もこの数値から分かりますので、補聴器購入の際には販売店でもきちんと調べることをお勧めします。
これで、片耳装用と両耳装用とどちらがいいか。片耳装用の場合どちらの耳に付けるのか。電話が聞きやすいのはどちらか。補聴器がどの程度効果的に使えるかなど様々なことが分かります。


一般的に聞こえが悪くなってから補聴器を付けるまでの時間が長かった人ほど、この語音明瞭度は悪くなる傾向にあるようです。
やはり人間の体は使わないと衰えるのでしょうか?

口元

語音明瞭度が悪い方は補聴器を使いこなすまでに少し努力が必要になります。
上手な聞き方は次の通り。
 ・ 話を聞くときは相手の口元を見ながら聞く。
 ・ 話し手に近づく
 ・ 分からないときに相づちを打たない  などです。

周囲の方も少し協力を頂けると大変スムーズになります。
上手な話し方は次の通り。
 ・ ゆっくりと顔を見て話す
 ・ 相手が分かりにくいようなら言葉を変えて話してみる
 ・ 大声で怒鳴ったように話さない
 ・ 口をしっかり開けて、はっきり話す  などです。

言葉を聞き分ける練習も有効です。
補聴器を付けての練習方法にも色々あります。
 ・ 聞き慣れない物音が何なのかを確認する
 ・ 新聞などを音読する
 ・ NHKのニュースを内容を考えながら見る
 ・ 2人でゆっくり会話する
もちろん、会話を増やすことが一番の早道だと思います。

簡単なリハビリだと思って、補聴器を付けて色んな音を聞く。たくさん話をする。
これがお耳にとっても一番の健康法かもしれませんね。